9月21日20:00
『滅びの道 THE ROAD TO RUIN』(NYMF)◆
45TH STREET THEATRE 354 West 45th Street
※◆マークは観劇記がアップされていません。
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恒例となった――勝手にそうしてるんですが(笑)―― NYMF(ニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァル)を楽しむ秋の 7泊の旅。今年は全く雨が降らず、かつ暑からず寒からず、実に快適だった。
NYMFが目的とはいえ、オンやオフの新登場作品は観られる時に押さえとかないと、いつ終わるかわからない。今回もオンは 2作品が登場。オフは限定公演も含めると未見のものが 5作品ある。かくして、作品選定と日程組みに頭を悩ますことになる。結果、何本か諦めたが、選定基準は、まあ、勘ですね(笑)。
そんな中、水曜昼に、これが 3回目となる『ザナドゥ』が入っているのは、そこがポッカリ空いていて(なんか、水曜昼公演をやらない公演が増えてる気がするのだが、一時的なものなのだろうか)、上演時間の短い同作がピッタリ収まったから(笑)。とはいえ、翌月のクローズを発表した愛すべき“おふざけ”舞台に別れを告げることが出来たのはよかった。
さて、まずは、オンの新作から。
『二都物語』は、ごぞんじチャールズ・ディケンズの同名小説が原作で、背景にフランス革命がある。となれば、当然、大ヒット作『レ・ミゼラブル LES MISERABLES』を連想するわけで、やはりフランス革命を背景としていた『スカーレット・ピンパーネル THE SCARLET PIMPERNEL』と違って、深刻めいた作風も似ているから、ミュージカル好きは間違いなく比較する。それが、そもそもスケールの大きくないこの作品に、さらなる過小評価をもたらすことになった。なにしろ、『レ・ミゼラブル』は、多少のわかりづらさは気にせず、話のつながりよりもエピソードごとの盛り上がりに重点を置いて、あざといまでに印象に残る場面を作っていった作品で、量的にも、後にやや刈り込まざるを得なかったほどの“分厚さ”があった。対照的に、この舞台、展開が滑らかすぎるほど滑らかで、あらすじを一生懸命説明してくれているように見えてしかたがない。だから、登場人物の運命の数奇さにも驚きを感じないし、心に残る場面も生まれない。決定的な楽曲がないのも痛い。まあ、『レ・ミゼラブル』と比べなければ、よくまとまった作品として、ほどほどの評価を与えられたかもしれないが、致し方ない。観たのは正式オープン 2日前で客席は盛り上がっていたが、この状態がいつまで続くか……。
一方の『サーティーン』はプレヴュー 2日目。楽曲作者ジェイスン・ロバート・ブラウン Jason Robert Brown(『パレード PARADE』、『ラスト・ファイヴ・イヤーズ THE LAST FIVE YEARS』)の新作だ。タイトルは登場人物たちの年齢から来ている。そして、出演者も全員、その設定年齢に近い形で若い。それを新鮮だと取る向きもあろうが、ことブロードウェイの舞台にあっては、頼りない感じも否めない。内容の学園ドラマは、後味は爽やかだが、 6月に観たオフの『セイヴド SAVED』等に比べると厚みがなく、もの足りない。ただし、ブラウンの楽曲が溌剌としているので、楽しくはある。
オフで 1本だけ観たのが『マーヴェラス・ワンダレッツ』。実は、『フェラ! FELA!』という、アフリカ音楽の大スター、故フェラ・クティの伝記的ミュージカルを夏からやっていて、観たかったのだが、ソールドアウトで叶わず、こちらにした。 1958年、高校の卒業パーティの余興で女の子 4人のグループが流行ってる歌を歌う。オフで、登場人物が4人で、オールディーズのコーラスものとくれば、 92年に観た『フォーエヴァー・プラッド FOREVER PLAID』(来日公演もあったはず)を思い出すが、全員女子となれば、 2年前のこの時期に観た『シャウト! SHOUT!』が、役者が 1人多いし、ロンドンものではあるものの、印象は近いかも(こちらは翻訳公演をやったんでしたっけ)。どちらにしても、よくあるパターンの作り。肝は第 2幕で 10年後のリユニオンのステージを見せるところで、ままならぬ人生の哀歓と紆余曲折しながらも続く友情をユーモラスに描くのに成功している。ある年齢以上のアメリカ人が大好きなネタだけに、客いじりも好調。が、新鮮さは全くない。長くは続かないと見た。
残る NYMF参加作品、今回は改めて別にページを取ってまとめようと思います。ここに書こうとして、その数を見たらクラクラしてきたので(笑)。あしからず。
次回は 11月の予定です。
(10/14/2008)
Copyright ©2008 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro
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