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[ゆけむり通信Vol.30]
6/13/1998
『フォービドゥン・ブロードウェイ・ストライクス・バック! FORBIDDEN BROADWAT STRIKES BACK!』
トニーの後がおいしい
※前回の同演目観劇記はこちら。
ブロードウェイ・ミュージカルのパロディ・レヴュー『フォービドゥン・ブロードウェイ・ストライクス・バック!』がいちばん盛り上がるのは、何と言ってもトニー賞発表の後。そのシーズンの勝者と敗者が業界的にくっきりと色分けされるわけだから、ネタとして採り上げるのにこれほどおいしい時期はないわけだ。
と言っても、今シーズンのトニーは、昨年、一昨年に比べると平穏だった。
なにしろ、昨年は、新聞の劇評で最も評価の高かった『ザ・ライフ THE LIFE』を蹴落として、発表直前になって巻き返しの下馬評が流れた『タイタニック TITANIC』が噂通りに受賞するというどんでん返しがあり、一昨年は、『レント RENT』『ノイズ/ファンク BRING IN 'DA NOISE, BRING IN 'DA FUNK』というニューウェイヴの煽りで『ヴィクター/ヴィクトリア VICTOR/VICTORIA』が作品賞のノミネーションから外れ、主演女優賞の候補になったジュリー・アンドリュース Julie Andrews がマティネー公演のカーテンコールでトニー賞辞退を宣言するという願ってもない(笑)大事件が起こりましたからねえ。
今年の話題は、せいぜい『ライオン・キング THE LION KING』と『ラグタイム RAGTIME』の作品賞一騎打ちぐらい。
が、1年半振りの禁断のブロードウェイの逆襲、それでもこの時期は新ネタが多く、大いに楽しませてもらった。
とにかく、前回はまだ半分ぐらい残っていた“ストライクス・バック!”になる以前のネタが、3つか4つを残してあらかた姿を消しているのに感心した。前回の新ネタで一番印象に残った、『ヴィクター/ヴィクトリア』絡みのジュリー・アンドリュースによる大殺戮事件と、パティ・ルポン Patti LuPone 版『マスター・クラス MASTER CLASS』が、共に時事ネタだったから当然とは言え、カットされていたのも潔い。
で、今回の新ネタは、って紹介するかと言うと、そんな野暮はやりません。ブロードウェイ・ミュージカルの上演がない日曜の夜は、『キャッツ CATS』の北隣に定住した(んだと思う)名物レヴューに、半額チケットで OK ですから、ぜひお運びを。
来日公演もやってるから、ご存知の方も多いと思いますが、男女2人ずつの役者がとにかくうまいんで、損した気はしないはず。うまいったって、単に物真似がうまいなんてレヴェルじゃない。もう、声の質からして違う。
ネタの面白さはロングランの実績が証明済みだが、チープな衣装も楽しみのひとつ。今回登場の『ライオン・キング THE LION KING』の動物ものは、本編同様にトニーをあげたいくらい“感じ”が出ていて、笑った。
全くの余談ですが。
『アイリーン』のパンフレットにリハーサル中の写真が載っていて、大地真央がパティ・ルポン版『マスター・クラス』Tシャツを着ています。たぶん、『エニシング・ゴーズ ANYTHING GOES』の縁なんでしょうが、僕がパティ・ルポンを初めて観た時に思ったのが、宝塚っぽい人だなあということ。
顔立ちが派手ってこともあるんですが、なんかアクが強いスターなんですね。いや別に大地真央似ってことでもないんですけど(どちらも好きですが)。
どうでもいい話でした。
(6/28/1998)
Copyright ©1998 Masahiro‘Misoppa’Mizuguchi
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